友達で有り、お客さんで有り、そんな方から『今、OMタイプは無いんだっけ?』と。
そう、ウチには現時点でOMタイプが売り物・試奏用、共に有りません。
トップページでご紹介させていただいております、ユーミンのバック(他)でご活躍の市川さんの所へ試奏用のギターは行ったきりです。気に入ってご使用頂いてるのなら何よりなのですが。
それにしても、僕的に一番推しの『Yuary Original』の在庫が無いのでは、商売としてもいかがなものなのか?と思うので、製作する事に。
このYuary Original、シンプルですので飽きも来ないでしょうし、時代に左右される事も無いでしょう。完全なグロスフィニッシュじゃないからこその木材の暖かさ、美しさも感じられます。ここまでシンプルなギターは逆に無いですよ。今の時代は安価なギターでも『これでもか!』という程の装飾がされた物も珍しくは有りません。しかし、シンプルで安っぽく無いギターを探すのは割と難しいものです。僕が今の半分の年齢の頃にはカナダのL社あたりで、シンプルでお洒落なモデルも有りましたが、今はスペシャルランだったり、日本への流通が無かったりです。
肝心の音は、今回のマホガニーは軽快に気持ち良く、明るく鳴ってくれると思います。わかります?(笑
アコギって、一つ一つの工程に魂を込めなければ、完成時の満足を得られないのです。僕の商売は(一応は。本来は。)これがメインの一つなので、魂をガッツリいれて作る必要が有るんですよ!
って事で、今年の一月のテレビ撮影時に曲げたマホガニーをOMカーブに曲げていきます。
サッと水をかけると、『美しい!!』
やっぱり、マホでも無塗装で仕上げるのが良いでしょうね。
深い色が付いていると、『ひょっとしてやらかした?』と製作者サイドとしては思ったりもします。シワがよったり、割れたりとか。
こんな美しい木目を着色で殺す必要は無いです。メイプルトップの着色とは意味が違いますよね。
OMの型にあわせながら少しづつ曲げて行きます。曲げわっぱの様に煮沸で(割と)素直に曲がってくれると良いのですが、マホガニーやローズではそうもいきませんので、少しづつ時間をかけてベンディングアイロンを使って曲げて行きます。
画像の様にクランプ無しの状態で型にぴったりと密着し、しっかりとギターの形になれば曲げは完了となります。
今後の工程としましては、ブロックを貼り付けていきますが、ここでストップしない事を願います(汗