The Strat!・ザ ストラト!埋れた名機!『ナット調整のあれこれ』

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The Strat!

80年代の頭の3年間しか作られなかったストラトが有ります。
ある程度のお歳の方はご存知かと思われます。

ジョンレノンが持っていた事でも知られるギターでも有りますね!

ブリッジも専用設計。
回路も複雑な専用回路。
ヘッドの形も新たにデザインされたものでした。

正直なところ人気のない機種では有りましたが、今見るとどうでしょう?

今は自分の好みがハッキリと言える時代とでも言うのでしょうか?
王道ばかりが全てではない!!

僕個人は凄く好きなギターです。

同時期のLEADなんかも個人的には好きなギターです。

黄金期や最新ばかりが持て囃されますが、埋れた良いものもたくさん有ります!!

で、、、ビックリするのがTokaiのコピーモデル!!
ブリッジなんかもしっかり再現されてます!!

『まじか!!すげぇな!!』と思いました。
同時に、『ひょっとしてTokaiで作ってた?』なんて考えも。
今は、メーカーは違えど『同じ工場生産〜出どころは同じだった!』という事も有りますので、ついそんな考えに(笑)

当時はバンドブーム。ギター人気も非常に高かったので各メーカーが自社で作るほどの需要もあったのでしょう。

そんなレアギターのリペアのお話を。


フレットすり合わせ

リペアでかなり多いのがフレットすり合わせです。
こちらも施させていただきます。

結構な減りです。そして低いフレットなのですり合わせ後にチョーキングがしにくくなります。その旨はお伝えしておりますが、あまりチョーキングはしないとの事ですので問題は有りません。

こういった通常の減りは問題ないのですが・・・

打コン系が問題です。おそらく倒されたのでしょう。

削っても削ってもなかなか消えず・・・
一本だけ打ち替えたくなりました(笑)

地道にすりすり。
無事に完了です!!


ナット(開放音)からの異音

「開放で変な音が鳴る」との事です。
確かに『みょーん』と変な共振している様な音が鳴ります。

これはFender系には割と多いです。
新品のストラトでも有ります。
溝切りに問題が有る場合も有ります。
凄くシビアなんですよ。これが。

というのは構造の問題だと感じます。

ヘッド角が無く、テンショナーでナットにテンションをかける状態になってますが、テンショナーの高さが肝になってきます。

皆さんもお気づきでしょうか?

フェンダージャパンのテンショナーにはスペーサーが有りません。
これって、ここでテンションをしっかりかけてナットからの『みょーん』を改善するためではないかと予測します。

ナットの頂点とヘッド面の高さの関係、ペグポストの高さ、弦の巻きつけ回数でも変わってきます。
テンショナーで一発解消で問題はないと思います。

ここで押弦のテンションがという事が一般的には言われますが、それは少々違うでしょう。
ナット〜サドル間のテンションは変わりません。
そこのテンションが変わったとしたら音程も変わってしまいます。
同じチューニングで有れば、押弦のテンションが決まるのは弦の太さと弦高です。
(テンション感の有る音という個人の感覚に依存される表現は僕にはちょっと分かりませんが、その話とは違います。弦のテンションに関しては、ピタゴラス・メルセンヌの定理を見ていただいた方が良いかと思います。)

ナットを新たに作ってというのも十分に有りですが、まずはテンショナーの高さ調整をしてみるのはお勧めですよ〜。(ナット製作はそこそこしますが是非ご用命を!)

ヘッド角度なしのギターの場合ですが、
しっかり溝切りをしよう!と手を入れたギターほど、この異音発生はする様な気がします。(なんとなく綺麗にしよう!というのが命取りだったりします)
そして、手を入れれば入れるほど悪化するケースも有ります。

横方向振動による異音なら解消は出来るかも知れません。
また高さに余裕が有る場合も溝修正は有効です。
しかし、丁度良い高さのナットの場合は切り直しでの解消はほぼ不可能です。

テンショナーが高めでしたら、これで一発解消!?
(条件・状態次第ですが、テンショナー無しが良い場合もあったりします。)

まずはお試し下さい。
ダメなら是非ご用命ください(笑)

ご用命・ご閲覧有難うございました!!


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