昨日はボディの貼り合わせまで書かせていただいきました。
こちらをごらんくださいませ。https://yuary.net/2016/03/29/post-1749/
作ってみると色々と発見があります。なぜレスポールはこうなのか?なるほど、だからこうだったんだ!!ってのが見えてきます。
今日は休みなんですが、レスポール作りに時間を使おうかな?もしくはバイクでもいじろうかな?と思っていますが、子供が春休みなんでなんかゆっくり休めないですよね。
息子の野球の送迎やら娘の春期講習の送迎やら、、、iPhoneのアラームが鳴りっぱなしです。
さてさて、レスポールの続きです。
1.ボディをクランプ台から外し、出来てる部材を並べてみました。うーん、順調順調。
2.ボディの形をざっくりとですが整えます。はい、発見一つ!!ベルトサンダーのアールがカッタウェイにぴったり!!今時の工場ではコンピューター制御された自動カッティングマシンでこのアールに限らずどんなアールも簡単に出来るのでしょうが、1952年のゴールドトップレスポールが誕生した頃はもしかしたらこんな感じでアール出しをしていたのかも知れません。ちなみに、ベルトサンダーは結構歴史があります。発祥は1926年!!らしい。
3.ネックポケットを彫り進めていたのですが、ジョイント角ってものを考えると、ボディトップをその角度で先に削る方が効率が良いと思い、行程変更です。初代GTは1度、〜59年までは3度、60年は5度、現行は4度、Tokai高級モデルは3.8度、結構なバラツキがあります。たかが1度でも相当な違いを感じるのがネック角です。ここはトップのカーブにも大きく影響します。僕のは悩んだ結果3度に変更しました。ネック角とエスカッションの高さ(Gibson高を変えない前提でのお話です。)の関係からネック角がキツイ方がカーブを大きくグラマラスに出来ますね。PRSはネック角が3度ですが、よりグラマラスなのはエスカッションの高さを考えると自ずと見えてきます。リアのエスカッションを比較するとわかりやすいでしょうかね。ギブソンのものより1cmほど低くなっており、その分トップのメイプルが厚くなっています。今回使った17mmのトップ材ですと、PRSの様なカーブも可能ですが、レスポールとはちがいますので、トールエスカッションではない市販の高めのエスカッション合わせたトップの厚みで製作を続けようと思います。これによりわずか数ミリですがメイプルが厚くなり、違和感なくほんのちょっとだけグラマラスになるのでは?と思います。
4.高価なメイプルがどんどんゴミになっていきます。3度ってこう見ると結構な角度ですよね。こういった作業は度で考えると難しくなります。僕には分度器を当てながらの作業は結構大変ですので、勾配という考え方で進めます。3度は勾配で考えると、100mm行って5.24mmあがります。レスポールの場合は438mmのボディなので、22.95mmの差が生まれます。なので、下の落書きの様な感じで材を傾けてセットし、XXXX部分をを切削すると3度の傾きが出来る事になります。
5.上記の加工を先にしておくと、普段通りの平面ポケット加工で3度の角度のついたポケットが出来上がります。
6.精度だけは注意して切削が必要です。このくらいキツイ方が良いという経験則からの切削となります。アバウトでゴメンなさいなのですが、木の外圧による縮みなんかを考えると数値で表せません。
7.8.このあたりは隙間の出ない様に微調整を繰り返します。触れ合う面が多すぎて地味で時間のかかる作業で、ほんのちょっとの削りすぎも許されない嫌な作業です。
9.けど、ピッタリあって、こうやって吊るせる状態の精度が出ると、浮かして写真が撮りたくなりますね。
次回はピックアップキャビティー切削から。
やっすいけどものすごく活躍してくれてる電動工具のご紹介を。
僕の大大大好きな工具です。
ものすごい使用頻度ですが、5年以上故障なしです。ベルト交換は何回かしてますが。