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Tokai アーチトップ
Tokaiのフルアコはあまり見かけないですね。
今回お預かりギターがTokaiなのですが、17インチボディのベネチアンカッタウェイのモデルです。L-5をシンプルにした様なギターで素敵!
ネットを見るとFA-95というモデルに近そうなのですが、ピックアップが違うんですよね。
バリエーションの一つなのでしょうか?
お預かり中のギターにはミニハムがフローティングマウントされていますが、そちらを思い切ってハムに!
アーチトップとハムの組み合わせは、個人的には大好きです。
改造がちょっと大変だったり、経費も少々かかりますが、ハムは選び放題なのでエスカッションマウントにしてしまえば、今後の選択肢が広がります。
ピックアップはそう交換する物でもないでしょうが、エスカッションマウントにしてしまえば高さの調整も簡単です。
ちょっとの高さの違いで随分とニュアンスが変わってきますので、ジャズギターには非常に都合が良いものと感じます。
それではスタート!!
エスカッション
エスカッションマウントは、実はいつも悩みます。
アーチトップ・カーブドトップのギターだとポン付け不可。
そして指板と角度が違うとダサい。
低すぎるとこれまた格好悪い。
高さも低いし、角度もカーブも合いません。
目一杯上げても理想の位置にはなりそうに有りませんし、不格好にもなります。
せめて、この位の高さは欲しいです。これなら角度を調整してもそこそこの高さになりそうです。
弦のセンターを出して、穴を毛がく。
小さすぎると引っ掛かりが出て上下動が出来なくなります。
しかし、ちょっと大きいだけでエスカッションより大きくなります。
開口!
開口します。
塗膜はしっかりカットしておくと、チップが最小限になります。
普通のカッターよりもアクリルカッターがおすすめ。
エスカッションからはみ出る事もないですし、ポールピースと弦の位置関係もOKです。
ソリッドの平らなボディのトリマーざぐりよりも実は気持ち的に大変でした。
取り付け!
エスカッションを少しづつ削ります。
当初、『そのままつける』というお話でしたが、格好悪いのでサービスさせて頂きます。
そして、取り付けです。エスカッションのねじ下穴には注意です!
どれだけ慎重に位置を合わせても、このねじ穴で全てが台無しになる事も。
無事に良い位置に付きましたね!
元から付いていたかの様な出来です(笑)
次はピックガードの加工です!
ピックガード加工
簡単な様で簡単ではなく、失敗しなそうで失敗しがちなのがピックガードの加工です。
ご自身で加工される方は、指板とピックアップが平行じゃないだとか、高さの関係だとか、いろいろ考えてカットしてくださいね!
ちょっと、合わせてみます。元がミニハムなので、こんな感じになります。
↑このままピックアップのサイズにカットしてしまうと、『なんだかな?』ってなりますよね?隙間が嫌!!
切り欠き部分の端はピックアップに近い方が良いですね。
こんな感じに。
少しずつヤスリで合わせるのが良いです。もしくは透明の板でテンプレートを作るか。
量産する訳ではないので、僕はヤスリで少しづつ削りました。
ピックアップ調整をするための穴を開けて、ピックガードの取り付け穴位置をちょっと変えて、取り付けました。
ブラケットの位置は元が斜めでおかしかったのですが、そこも開け直して止めました。すっきり!!
で、ピックガードがブリッジ方向に3mm程移動した訳ですが、これが案外良いんです。
ハイポジションを弾く時に、このピックガードって結構邪魔に感じますが、たったの数ミリでも恩恵を感じたりも。
サドル調整
この状態ですと、弦間がバラバラで気持ちよくないんですよね。
イントネーションの調整も一緒にしていきます。
上面はある程度削って落としてしまいます。
そして、ちょうど良い位置にブリッジを持ってきて、テープで軽く固定して、位置を書いていきます。
イントネーション調整にはこんなジグも使ったり使わなかったり。
いや、使えたり使えなかったり。使い物になったり、使い物にならなかったり。
結果が良かったり、悪かったり。
そもそも6、2弦がサドルよりもはみ出たり(笑)
正直なところ、アジャスタブルでもない限りぴったりは無理です。
アジャスタブルでも、弦高を変えると変わってきます。弦が違えば違ってきます。
押弦の強さでも違いますね。
そもそもギターは設計的に完璧は求めないでねって事になってるらしいです。
なので、長さ計測でそこそこの標準値で出すのが良いと思います。
今張ろうとしている弦ありきで考えてしまうと、次におかしいって事だって十分考えられます。実際に外れ弦の場合はイントネーションがすごくおかしいって事も実際に有りました。
マイナーな弦メーカーや、数セットパックの弦なんかが多かったかな。
めっちゃバズが酷いとか、フレット音痴の様な現象になるとか。
最近は『これは弦だな』という勘が働きますが、昔は『なんで???』と悩んだ事も。
弦はある程度ちゃんとしたメーカーの物を使いましょう(笑)
完了しました!!
その他、ナット製作、各所のチェック、被覆の向けた配線のリペア等を施し完了です!
弦は2000円越えの高級トマスティック。(僕は数百円の差で悩んで、いつもダダリオ。それでも1700円位します。)
見た目的にもウェスっぽいですが、音もウェスっぽい。
久々に自作6L6シングルアンプを引っ張り出して鳴らしてみましたが、パキパキ感が気持ち良いです。
パキパキからウォーミーな甘いトーンまで、ブルースやジャズには最高です。
なんていうか、アーチトップギターってアンプを使用した音が、これまた良いんですよね。
不思議な事に『箱』を感じるんですよね。
ご用命、ご閲覧有難うございました!!
アーチトップギターのエレキ化は個人的にはおすすめです。
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