かつてネック折れ修理をさせていただいたES−335
ネックの接着は、まずますかな?
塗装のクラックはございましたが、開きはございません。
ただ、、、
ネックがめっちゃ反ってます!
弦高もめちゃくちゃ高いんです。
トラスロッドを回すと、ナットがどんどん締まっていきます。
トラスロッドがエンド付近で折れた様な感じ。
(エンド付近のアンカーが効かなくなった感じっていう方が適切でしょうか)
ちょっと思い出して来たぞ!!
これ、トラスロッドのナットが上下逆さまについていたり、各座金が入ってなかったり、なんか変?と思って見てたんです。
修理品の再修理だったのですが、おそらく最初の修理時にトラスロッドの問題もあったのかも知れません。
仮の木片と大きな座金を作って入れたところ、トラスロッドはバッチリ効いて、弦高もバッチリに戻ったのですが、塗膜のクラックがめちゃくちゃ気になり始めました。
こちらは、以前の修理時の写真ですが、トラスロッドナットの真裏部分がちょっと出っ張ってる感じです。
トラスロッドがガッチリ効いたためかと思われます。(写真は撮り忘れました)
自分のギターだったらどうする?
僕のギターだったら、いつでも直せると放置して使用するかな?
でも、旅のお供に連れて行くとなるとどうでしょう?
『補強したい』
お客様との話し合いの結果『ガッチリ直したい』との事でしたので、補強を入れていきます。
ネックを削って、木片を作って、狂いを少しずつ取って、、、
バッチリ!!隙間は無いですね。
↑クランプシミュレーション状況(笑)
これから、接着していきます!!
つづく・・・
塗装しました。
無塗装というお話で進めさせていただいておりましたが、あんまりなのでサービスとさせていただきますが、これには少々訳が有ります。
今しっかり塗装しても、無駄になる可能性が有るんです。
と言うのは、、、
トラスロッドカバーの下付近が浮いて、指板もほんの少し浮いています(剥がれてます)
トラスロッドのナット、ワッシャーが木材にめり込んでいるんです!
『ナットないな?』と思っていたのですが、めり込みすぎて、見えなくなっていたんです!!
初回修理してから、トラスロッドがこの状態になったのか?ネック折れが発生する前からトラスロッドに問題を抱えていたのか?それは知る由も有りません。
知ったところで現状も変わりませんし。
仕方がないので、ロッドカバーの下部をカットして、半月ワッシャーを取り出します。
ロッドは有る程度まではバッチリ!!
でも、やや難あり?締め込んでいってもいつも通りにネックが寝てくれない感じです。
そして、やや順反りのストレート位になると指板が剥がれてくる感じです。
そんな訳で、塗装はこの程度に留めておきます。
現状、弾く分には問題は感じません。
完璧な状態にしたいのは山々なのですが、費用の問題も出てきますので、これが難しいのです。
この先、もしやるならば、
・指板を剥がす
・トラスロッドを取り出す
・ネック接合部分を内面からもチェックして不具合有れば修正
・トラスロッドを入れる
・指板を貼る
・フレットのすり合わせ、もしくは打ち替え
・ナット製作
・塗装
こんな具合です。
335が買えちゃうかも・・・
そんな感じなのです。
しばらく様子を見て、再度ご報告をしたいと思います。
つづく・・・
完了です!!
かなり長い期間(数週間)様子を見せていただきました。
回してもあまりトラスロッドが効いてくれないので、やや順反りですが弾き易い状態は保ってくれました。
このままで落ち着いてくれる事を願うばかりです。
今後、ダメになった場合はかなりの大手術となりそう。
その分費用もかかりますが、『とりあえずご相談ください!!』という事でお戻しとなりました。
御用命、御閲覧有難うございました!!