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剥がれ
今回お預かりしたギターのブリッジの状態です。
かなり浮いてます。
弦を外してクランプしてみましたが、隙間は開いたままの状態です。
良い具合に隙間がなくなった場合は、グルー注入〜再接着でも良い状態を保てる事もしばしば。
しかし、どの様な物でも再接着時は一旦グルーを除去するというのが定説の様な気もします。
ただ、ブレーシング浮きの再接着なんかの場合は、再発したというのはほとんどございませんので、タイトボンド同士なら期待は持てるのでしょう。
ご予算なんかにもよりますが、現状再接着は様々な問題も想定されますので、剥がせるところは剥がして、しっかり古いグルーを除去して合わせ面を調整しての再接着というのが理想でしょうか。(でも一回やってみるのも悪くはないです)
剥がす!
何度もやっても、日常のリペアの様にすんなり腰が上がりませんね。
どうしてでしょう?
自信がない訳ではないです!が、怖いもんです。
それと、剥がすと想定外(有る意味想定内)の事が見えてきたりなんかも有ります。
えっ、そんななってるの?すんなり行かないじゃん!!って事が有ったりします。
では、作業に移りますね。
使われているグルーの種類は分かりませんが、熱を加えると緩むものは多いです。
じんわり温めます。(高温は危険です。温度に関しては言及致しません。)
そして、数種類のナイフを使って隙間を切っていきます。
ブリッジエンド部分の広い範囲と、両端は浮いていたので比較的苦労は少なかったです。
無事に大きな損傷もなく剥がれました。
(ボディ側に残る黒いものは、ブリッジの色が移ったグルーです)
あっ、これが剥がれた原因の一つか。というのが有りました。
けど僕の仕事はリペア。
元の状態にとやかく言う必要はないです。
それに、なんでもそうですが『あっちが立てば、こっちが立たず』は付き物なので、製作工程内の致し方ない事でも有ります。
何が正解かなんて分かりません。とやかく言っても持論の枠を出ない事も多い気がしますし。
全然話は違うけど、釣りの世界なんかは『持論』の嵐。
因業が蔓延る世界。
排他的で徒党的支配が強かったり、必要悪ならぬ無要正義の強要(教養も)だとか。
そしてウェルカムじゃない。
僕はソコでYouTubeをやってますが、日々ヒヤヒヤドキドキ(笑)
匿名批判コメは、色んな意味で悲しく感じて見てますが、ストレス発散になってるなら良しとしましょう。
僕にとっては1view。どんどん見て下さい!
すみません。ギターに話を戻します。
ブリッジの接着面をご覧ください。
部分的には強固にくっついた部分も有りますが、この様にグルーが綺麗に剥がれます。
(熱で緩んだ?とも思いますが、ちょっと分かりません)
この状態だと接着強度も落ちそうですが、こうなるのは予測できませんね。
油分?足つけ?湿気?圧着?まぁ、色々考えられますが、100%こうならないとは言えないのが恐ろしい。
普通は強固にくっついていると考えちゃいます。
ブリッジ側は、この通り簡単に除去できましたが、ボディ側はそうはいきません。
この後、ボディ側のグルーを除去して、合わせ面の調整をしていきます。
つづく・・・
面合わせ・接着
スプルースに残ったグルーを少しづつノミで削りとり、同時に平にしていきます。
この時に元の剥がれた部分(ブリッジ側にスプルースが残っている)は、ちょっとだけ凸凹になってますので、ここにも要注意。
接着強度の低下は圧着してしまうと恐らくは気にならないのですが、接着の『噛んだ』状態を避けたいのと、見た目の問題も気にする必要が有りますね。
そして、ブリッジに線傷を入れて接着します。このブリッジは特に接着材が馴染んでいなかったので、線を入れて接着します。
ヤイリは合わせピンが有るのは有難いですね!
ただ、ブリッジ剥がれと同時に塗装もわずかな剥がれや欠けも有るので、そこにも注意!
極力目立たない様に接着します!!
完了!!
無事に接着できました。ナットが取れていたので接着して、弦を張って完了です!!
1週間チューニングをして様子を見ていましたが、問題は感じられません。
御用命・御閲覧有難うございました!!
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