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ES−350T
ES−350Tは、Gibson初のThinlineモデルで、ESシリーズ初のカッタウェイモデルだったと記憶してます。(違ったらごめんなさい。ES-5とどっちが先でしょう?)
Lシリーズは『生ギターの音をピックアップで拾う』モデルに対して、ESシリーズはピックアップで拾う事を前提に作られたモデルといった理解で良いのでしょうかね。
レスポールやストラト等のソリッドギターに比べるとどういう訳かビンテージでも頑張れば買えそうな、いや、買っても良いかな?という気になれる妥当な価格のものがアーチトップギターには多い様な気がしません?
こちらも軽自動車が買えそうな価格とは言え、同年代の有名ソリッドモデルに比べるとお手頃と言えるのでは無いでしょうか?
Gibson 【Vintage】ES-350T Sunburst 1962年製 PAF搭載【中古・USED】【ヴィンテージ】 価格:861,840円 |
箱物って、色々と問題なんかも有りますからね〜。なかなか手が出しにくいというのも有るのでしょうか?
こちらの350Tなんかは、ジャズプレイヤーに愛されるのは勿論なのですが、ブルースやファンク、ソウルにもぴったりかと思います。
流石にハードロックは微妙に感じますが、ロックンロールでも格好良いかと思います!!
そんなES−350Tを修理でお預かりしております。
ボディ割れ
ボディ割れというのかな?ネックブロック割れというのかな?
ジョイント部分に修理跡が有るのですが、そこが再発した感じです。
この割れ線が6弦側に続いています。
倒した?その際にバキッ!とネックブロックが分離し、サイド板ごと起き上がった?
そんな感じでしょうかね?
長年の弦の張力でこうなった?真相は知る由も有りませんね。
この傷の部分に寄ってみます。
穴はグルー除去、掃除のために僕が開けたものです。
点があったのでそこに穴を開けたのですが、同じ様に点が並んでるのが分かりますでしょうか?
この点はなんでしょう?
修理時の何かだとは思うのですが、クランプ跡?埋木?ちょっと分かりませんね。
中のグルーはやはり剥がれている様子。
この状態で再接着は難しいでしょうかね。
この穴から、あの手この手をつかってグルーを除去していきます。
手強い感じですが、そこそこ取れたので接着できる!?と良いのですが・・・。
こればっかりはどうなるか分かりません。
グルーを隅々まで行き渡らせるイメージで注入して、がっつりクランプ。
ヒールとボディの隙間もなくなったので、今は良い感じと言えます。
その後、この穴は黒い樹脂で埋めました、
が、この樹脂は、見た目のためではなく、携帯電話の水漏れチェックの様な役割です。
傷が開いてきたらこれは容易に割れるはずです。状態の判断用です。
(弦を張った瞬間、割れる可能性も・・・。無い事を願ってます)
リフレット
オリジナルフレットではない様です。
抜きにかかりますが、これが非常に大変!!
接着剤がびっしり詰まってます。
どうにか抜き終えましたが、溝切りをしないとフレットを打つ事が出来ない状態です。
リフレット時のものなのか、オリジナルの仕様なのか、ハイフレット側の指板アールがきついです。
ただ、これは修正するとおかしくなりそうなので、ネックジョイント部分より下のフレット部分のみの修正で行こうかと思います。
指板調整、フレット溝切り、フレット打ち!!
修正を終え、フレット溝の掃除と溝切りです。
バインディングが有るのでノコギリで一気に切り直しは出来ません。
ゼマイティスの様にバインディングにフレット溝を見せる訳には行きませんね。
そして、フレット打ち。
フレットはお客様ご指定のバンジョーフレット。
余談ですが、僕の使うギターのほとんどもこのフレットです。
随分と行程的には飛びますが、こちら指板養生中の磨き行程前の画像です。
溝の広さの関係で、タング(フレットの足)に抜け止めをつけたりしながら打っていきました。
この後、ナットを作って、各種調整をして完了となります。
が、ボディ割れ(ネックブロック割れ)部分が大丈夫で有ることを願うばかりです。
本日はこの辺で、、、
ご用命、ご閲覧有難うございました!!
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